PSAを下げる方法

このページの監修医師

医療法人健身会

周東寛 理事長

PSA値は治療によって下げることが可能ですが、その変化の具合は、治療の方法によっても異なります。

こちらのページでは、前立腺の全摘除術後のPSA値の変化と、放射線治療後のPSA値の変化について、くわしく解説していきたいと思います。

全摘除術後のPSA値の変化とは?

前立腺を手術ですべて摘出した場合、PSAをつくる前立腺細胞がなくなるわけなので、理論的にはPSAが「0」になります。もし前立腺の全摘除術後もPSA値が下がらなかったら、可能性としては、「断端陽性(切除した組織の表面や表面付近にがん細胞が確認できること)」、あるいは前立腺の外にがん細胞が転移していることが考えられるでしょう。ただ、手術の仕方によっては、健康な前立腺が少しだけ残るケースもあり、その場合は0.1未満程度の値が検出されることもあります。

一般的に、前立腺の全摘除術後にPSA値が0.2を上回った場合、前立腺がんの細胞がまだどこかにあるとみなされます(この状態は「PSA再発」と呼ばれます)。この場合は、医師と今後の治療方針について相談することになるでしょう。ただし、この程度のPSA値で自覚症状が出ることはほとんどなく、数値のみの変化といえます。この数値の変化が寿命にどの程度の影響を及ぼすのかは、PSA値の上昇の仕方(2倍値になるまでにかかる時間等)やその人の年齢などにもよるため、なんともいえません。

ちなみに、再発のリスクが高いと判断されるケースにおいては、前立腺の全摘除術後に「ホルモン療法」を行なうこともあります(アジュバント療法)。

放射線治療後のPSA値の変化とは?

放射線治療では、前立腺全摘除術と違って、PSA値は「0」にはなりません。なぜならば、前立腺をすべて取り除く治療ではないため、正常な前立腺細胞は体内に残るからです。

これは、「HIFU」をはじめとした、前立腺を摘出しないタイプの他の治療においても同じことがいえるでしょう。

放射線治療後のPSA値は、0.2あたりで安定するケースもあれば、2以上の値で落ち着くケースもあり、個人差が出ます。また、時間をかけて徐々に数値が低くなっていくという特徴もみられます。

一時的にPSA値が上がることも…

放射線治療では、「PSAバウンス(バウンス現象)」と呼ばれる、PSA値が治療後に一時急上昇する、原因不明の現象が起こることがあります。このPSAバウンスという現象は、放射線治療の2つの方法(組織内照射(小線源療法)、外部照射)のうち、組織内照射の方を行なった場合にとくに多くみられるといいます。

このような一時的上昇とPSA再発とを見分けるために、最近は、「最低値+2」の値を上回った時点で再発とみなす…という考えが採用されるようになってきました。

ホルモン療法の併用でPSA低下が顕著に?

放射線治療では、高いPSA値を示している場合や、低分化がんなど、再発の危険性が高いと判断されるケースにおいては「ホルモン療法」の併用が勧められます。ホルモン療法を併用することで、放射線治療のみの場合よりもPSA値が下がりやすくなります。

ホルモン療法をストップするとPSA値は上がってきますが、これは病状の変化によるものというよりは、ホルモン環境の変化によるものと考えてよいでしょう。放射線治療では前立腺細胞そのものは残るため、ホルモン療法を止めたことで再びPSA合成が開始され、PSA値が上昇したというわけです。

放射線治療とホルモン療法を併用した場合であっても、やはり再発の基準は「最低値+2」が基準。この値を上回ると、その後の治療方針について医師と相談することになるでしょう。

ちなみに、ホルモン療法は、継続することで次第に効果が薄まっていくケースがあるといいます。これはホルモン抵抗性によるもので、「再燃」と呼ばれるそう。進行性前立腺がんの場合、このホルモン抵抗性は、だいたい2~3年で出現するといわれています。ただ、個人差はあるので、一概にはいえません。

前立腺がんの再発・転移予防は自分でもできる

根治を目指した治療を受けたにもかかわらずPSA値が上がってくると、「前立腺がんが再発したのかもしれない…」と不安になる方も多いでしょう。生活習慣の改善や代替療法の利用など、再発予防のための工夫を考える方もいらっしゃると思います。

このサイトでは、前立腺がんの経過観察中でも転移・再発させないためにできる対策について、くわしく紹介しているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

前立腺がんが転移しないための対策を確認する

ちなみに、PSA値の上昇がみられるのは、前立腺がんの場合だけではありません。良性の前立腺肥大症や、前立腺に何らかの炎症を起こしている場合などでもPSA値が高くなることがあります。

そのため、「PSA値が高い=前立腺がん」とは限らないことを知っておきましょう。

参照元:PSA(前立腺特異抗原)が高いと言われた方へ|かとう泌尿器科クリニック|埼玉県上尾市

参照元:治療経過にともなうPSA値の変化|前立腺がんの語り

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医療法人健身会周東寛 理事長 医師監修

医療法人健身会
周東寛理事長

  • 医療法人健身会 理事長
  • 昭和大学藤が丘病院呼吸器内科兼任講師
  • 獨協医科大学越谷病院 糖尿病内分泌・血液内科非常勤講師

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