前立腺がん治療後の再発・再燃

このページの監修医師

医療法人健身会

周東寛 理事長

「転移」と「再発(再燃)」の違いについて、くわしく紹介していきます。また、前立腺がんにおける再発(再燃)の種類や、対応(治療法)などについても解説します。

前立腺がんの再発・再燃について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

転移と再発(再燃)の違いとは?

以下に、「転移」と「再発(再燃)」の違いを紹介。それぞれの一般的な定義をまとめてみました。

転移

転移というのは、初めにがん細胞ができた部位から、他の器官・臓器へとがん細胞が移動し(広がり)、そこで増えてしまう現象のことを言います。

転移は、肺や骨、肝臓、リンパ節、脳などさまざまな部位に起こり得るものであり、転移した先の部位によって、「肺転移」「骨転移」「肝転移」「リンパ節転移」「脳転移」などの呼ばれ方をします。

再発(再燃)

再発というのは、放射線治療や薬物療法でいったん小さくなったがん細胞が再び大きくなってしまったり手術で除去しきれなかった小さいがん細胞が再び出現してしまったり、また他の部位に同じがん細胞が出現してしまったりするケースを言います。一般的には、治療した部位の周辺で再発を指摘されたケースだけではなく、他の部位で転移としてがん細胞が発見されたケースも含めて、再発と呼ばれます。

また、前立腺がん、血液やリンパのがんなどにおいては、再発と区別して「再燃」という言葉が用いられます。前立腺がんの場合、一度なくなったがんが再び発生する再発と区別し、縮小していたがんが大きくなる現象を「再燃」と呼んでいます

PSA再発

前立腺がんにおける再発には、治療によって低下していたPSAの値が再び上昇を起こしてしまう「PSA再発」と呼ばれるものがあります。

PSAというのは、前立腺がん治療後の経過をみるうえでとても重要となるマーカー。一般的には、臨床的な症状が現れる前段階でPSA値の持続的な上昇が確認され、それをもって「生化学的再発」あるいは「PSA再発」と呼ばれます。

このPSA値を確認するための検査は、前立腺がん治療後の経過観察において中心となる大事な検査。PSA値が10年間にわたって基準値を超えなければ、ほぼ完治したとみなされます。

去勢抵抗性前立腺がん(CRPC)

男性ホルモンの分泌を抑えるホルモン療法などを行なっても、病状が悪化してしまう前立腺がんを、「去勢抵抗性前立腺がん」と呼びます。

前立腺がんは男性ホルモンにより増殖する性質をもっているため、男性ホルモンの作用や分泌を抑制することでがん細胞の増殖を抑えるという治療法(ホルモン療法)がありますが、有効性の高い治療法である一方で、治療を継続しているとだんだんその効果が弱まり、再び病状が悪化してしまうことがあります。この状態を、「去勢抵抗性前立腺がん」と呼ぶわけです。

前立腺がんで再発(再燃)した場合の対応をチェック

前立腺がんで再発・再燃と診断された場合の対応(治療法)というのは、一番初めに行なった治療によって変わってきます。以下に、初めの治療が「手術療法だった場合」「放射線療法だった場合」「ホルモン療法だった場合」の、それぞれの対応について簡単にまとめてみました。

●最初に「手術療法」を行なった場合の主な対応…再発した部位が特定できるケースにおいては、「救済放射線療法」が選択されるでしょう。それでもPSAの値が低下しない場合、また、再発部位が特定できない場合などには、「ホルモン療法」が行なわれるのが一般的です。

●最初に「放射線療法」を行なった場合の主な対応…放射線療法は、一度行なうと、再度行なうことができません。また、救済手術は合併症の恐れがあるため、日本国内ではほとんど選択されていません。そのため、多くは「ホルモン療法」で対応することになるでしょう。

●最初に「ホルモン療法」を行なった場合の主な対応…上で紹介した、ホルモン療法によって去勢状態にあるにもかかわらず再燃した前立腺がん(去勢抵抗性前立腺がん(CRPC))に対しては、抗アンドロゲン剤の追加・変更・休止などの対応が行なわれるのが一般的です。

再燃における化学療法

再燃してしまった前立腺がんに対して行なわれる化学療法(内分泌療法)には、いくつかの種類があります。

まず、「抗アンドロゲン剤」だけをストップすることで、一過性の病勢低下がみられることがあります。

それから、「ヒドロコルチゾン」と呼ばれるホルモン剤を組み合わせることで、14%~60%にPSA値の低下、0%~25%に臨床的な効果がみられるそう。ただ、PSA値の低下は、通常2~4ヶ月間であるという報告があります。

前立腺がんは、ホルモン剤のほかにも、抗がん剤を用いた全身化学療法によって生存率が改善されることも期待されています。しかし、残念ながらその効果はあまり大きくないのが現状。今後、より有効的な治療法を研究していく必要があると言われています。

根治的治療後に再発した前立腺がんの治療について

根治治療には、前立腺摘出手術や放射線療法などがあります。それらの治療後に前立腺がんが再発した場合の治療法は以下になります。

待機療法(PSA監視療法)

PSA値の上昇は見られますが、がんが小さい場合にとられる治療法です。PSA値を定期的に計測しながら、治療は行なわずに経過を観察します。そのためPSA監視療法とも呼ばれることも。能動的な治療が必要な数値になれば、改めて治療法の提案がされるでしょう。

局所治療(救済放射線療法)

局所に放射線を照射する「救済放射線療法(SRT)」を行なう治療法です。照射は、週5回を6~7週間続けて行ないます。副作用を伴う場合があり、頻尿や排尿の際の痛みといった膀胱の炎症が出やすくなります。また、血尿や下痢、直腸からの出血といった症状が出るケースもあります。

全身治療(救済ホルモン療法)

見えないがんにも作用するように行なわれるのが、救済ホルモン療法です。前立腺がんは男性ホルモンによって増殖してしまうため、救済ホルモン療法では、男性ホルモンの働きを抑制する薬を注射します。ほてりや発汗といった副作用の他に、勃起不全や骨粗しょう症といった症状があらわれる場合もあります。

前立腺がんの再発後は、PSA値によって待機療法かそれ以外かに分けられます。局所治療と全身治療はどちらにもメリットとデメリットがあるため、医師と相談のうえで治療をすすめていきます。

根治的手術後のPSA上昇と生存期間について

根治治療後のPSA値上昇と生存期間について、以下の発表があります。

アメリカのジョンズ・ホプキンズ病院泌尿器科のFreedland SJ医師らは、前立腺がんの再発後の生存期間が予想できれば、治療法の選択に役立つと考えました。死亡リスクが低いのであれば、副作用が強い治療を選ぶより、経過を観察しながらQOLを保つ方が大切だと考えたためです。

そこで、根治治療後に前立腺がんが再発した379人に対し、PSA値の変化と死亡リスクについて1年~20年間(平均は10年間)追跡調査を行ないました。チェック項目は「PSAの血中濃度が2倍になるまでの期間」「がん細胞の悪性度」「手術からPSA値が再上昇(生化学的再発)するまでの期間」の3つです。そうして5年、10年、15年の生存率が導き出されました。

5年:93%

10年:73%

10年:55%

これらは平均値のため、全ての人がこの数値どおりの生存率ではありません。例えば、血中濃度が2倍になるまで15カ月以上かかり、生化学的再発まで3年以上を要した場合の5年生存率は100%でした。再発・転移するまでの期間が長いほど、生存率も高くなる傾向にあります。医師らは、こうした指標が根治治療後の再発時に、どのような治療法を選べばよいかの指標になっていくとしています。

参照元:再発、転移とは|がん情報サービス

参照元:前立腺がんガイドライン解説 | 再発転移がん治療情報

参照元:内分泌療法再燃がんの克服|研究内容|がん化学療法センター

参照元:去勢抵抗性前立腺がん・骨転移について|研究内容|ゾーフィゴ 静注の情報サイト

参照元:前立腺がん 病気の基礎知識「治療中・治療後の生活(定期検査)」|アステラス製薬|なるほど病気ガイド

参照元:JAMA Network

前立腺がんの再発に関する体験談

再発にしろ早く見つかってよかった

匿名(男性)

最初の手術後、3年くらい後の定期検診で、再発が発見され、再度手術の運びとなった。

このとき、最初の手術からの担当であった看護師の方に、”再発にしろ早く見つかってよかった。

発見が早いからたぶん必ずよくなる”と励ましてもらい、だいぶ気が楽になったと父が言っていた。

医療従事者ではないが、そういった、ポジティブな励ましの言葉を今後何かあったときにかけられるようになりたいと思っている。

引用元:全てのがん種に関する体験談|がんになっても

再再発を宣告され、病期はⅣ期

K・Nさん(男性)

私のがんとの闘いも今年で16年目に入りました。

病歴は前立腺がんで、1996年3月の血液検査でPSA13.7、8月に針生検、12月に前立腺全摘手術を受け、その後プロスタールを服用しました。

56歳のときのことです。

2003年7月の血液検査でPSA1.87、11月の針生検で再発を宣告され、04年1月に手術を受けた病院とは違う大学病院で放射線60グレイ照射を受け、その後カソデックスを服用しました。

06年10月の血液検査でPSA0.131、再再発と宣告され、06年11月よりリュープリン注射を継続中です。

11年2月の血液検査でPSA0.005、現在、私の病期はⅣ期です。

引用元:前立腺がん体験者の声 - がんサポートコミュニティー

人生で2度目の癌告知です

坂道の向こうさん(男性)

原因は7月初旬の検査でPSAが0.4に上昇。

いわゆる「再発」です。

人生で2度目の癌告知です。

妻と共にショックを受け、どうして良いかわからず

冷静に物事を考えられなくなってました。

やっと尿漏れも改善し

仕事にも復職し、以前の生活が戻りつつあったのですが

その日は、突然やってきました。

この事実は、誰にも話さない事にしました。

冷静に事実を受け入れる精神状態になるまでは。

引用元:おっと 再発?です。 | まだまだ坂道の途中でした。

わかっちゃいたけど、、、

南アルプス天然水さん(男性)

PSA0.206。

わかっていたけれど、、、

再発の診断。

緩やかだけど、一度も下がることなくきた。

医師の判断は、再発。

早速、来週、CT撮って

その後、放射線治療7〜8週間とのこと。

わかっちゃいたけど、、、はぁ。

引用元:再発 | 前立腺ガンで全摘46歳(2014)、放射線治療50歳(2018) 〜前立腺とって、何かを失くしたのか〜

まだ再発入り口

ヒサユーさん(男性)

何としぶといのだろう!

癌!

悪さをすれば寄生している宿主の命まで奪うのに!

免疫細胞の攻撃も上手くすり抜け、手術をしても上手く逃げる!

良いところは、突然の死では無く緩慢な死を迎えられ、準備出来る事くらいかな?

享楽もお金も財産も全て霞む程の威力を持っている。

個人的な享楽にうつつを抜かせるのは健康な人の特権なのかもしれない。

ただ言える事は自分は負けないと思う事。

完治を目指せる治療が現れる迄粘りたい!

自分の為にも、皆んなの為にも夢を持ちたい!

生きたいように生きるのは健康が土台ですから!

皆んなで免疫力を強化して粘りましょうね!

小さな喜び毎日探しましょうね!

癌が普通の完治出来る病気として一般的になる様に祈願致します!

私は大丈夫です。

まだ再発入り口なので、ハイリスク癌でも時間はありますから!

長く友として癌と付き合う覚悟は出来てます!

引用元:考えてしまう事 ネガティブな病気 | 前立腺がんなって全摘手術しました

約1年で再発

カムイさん(男性)

2017年12月

PSA 0.21.。

あれ、上がった。

全摘手術をしたら、PSA0.2以上で再発と言われてました。

嘘だろ~。

2018年2月

PSA0.20

2018年3月

PSA0.28

2018年4月

PSA0.35

先生から再発とのことです。

ショックです。

全摘手術したから大丈夫と言われて約1年で再発。

あんまりです。

カソデックス錠剤という男性ホルモンを抑える薬が処方されます。

この薬、1週間はきつかったです。

女性の更年期みたいな症状がでると言われましたが、体がほてります。

だるいな~。

でも、しだいに慣れたのか普通に生活できます。

引用元:ショックなんと、1年で再発しました。 - 前立腺癌闘病記H - Yahoo!ブログ

落ち着きを取り戻しつつある今日この頃

坂道の向こうさん(男性)

再発の告知を受けて約3ヶ月。

ショックも少し和らぎ 落ち着きを

取り戻しつつある今日この頃。

病状は一切変わってないんですけどね...。

今回の測定結果は0.008で とりあえず安定!。

一安心の結果でした。

ゴナックスが良く効いてるようです。

(^_^)

いつも通り 今日もゴナックス注射。

引用元:不安なPSA値 | まだまだ坂道の途中でした。

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医療法人健身会周東寛 理事長 医師監修

医療法人健身会
周東寛理事長

  • 医療法人健身会 理事長
  • 昭和大学藤が丘病院呼吸器内科兼任講師
  • 獨協医科大学越谷病院 糖尿病内分泌・血液内科非常勤講師

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